モロッコの言語はなに?英語は使える?
モロッコの言語
モロッコで使われている言語は
- アラビア語
- フランス語
- ベルベル語
- スペイン語(タンジェなど北の方面)
です。
公用語とされているのは
- アラビア語
- ベルベル語
アラビア語には、書き言葉などに使われ標準語とされるフスハー(正則アラビア語)とアラビア語を使用する各地に広がるアラビア語方言がありますが、モロッコで使用されているのはモロッコ方言のダリジャです。
フスハーとダリジャはちょうど標準語と東北弁ほどの違いがあり、たとえば、アラビア語を使っているサウジアラビアの人でもダリジャを理解できないことが多々あります。
日本でいうとフスハーは古典のようなもので、モロッコ人にとってもフスハーを使いこなすのは非常に難しいそうです。
そのためか、モロッコ人はよくスマートフォンなどでメッセージを送る際、アラビア文字でやりとりをするのではなく、ダリジャの音をとったローマ字表記でメッセージのやりとりを行っています。
通常のローマ字表記ではダリジャの音が表せないようで数字の「3」を使ったりします。
ちなみに、コーランはフスハーで書かれています。
フランス語は幼少期の頃から学校で勉強することになっており、大学ではフランス語で講義が行われます。
そのため、モロッコ各地ではフランス語が普通に通じます。
特に都市部であれば、間違いなくフランス語が通じるでしょう。
モロッコの首都であるラバトなどではむしろフランス語を話す人の方が多いかもしれません。
お店の看板にもフランス語のものが多く、レストランのメニューもアラビア語とともにフランス語のものがあることがほとんどです。
ベルベル語は主に砂漠の辺りで使用されている言葉であり、都市部でもベルベル語である象形文字のようなタマジグト文字の看板を見ることができます。
モロッコで英語は通じるか?
観光地であれば、英語は通じます。
しかし一歩、観光地の外に出ると英語はほとんど通じません。
たとえば、フェズはモロッコの一大観光地であり、観光エリアであるメディナには英語を話せる人が多くいます。
一見、モロッコでは英語が通じると勘違いしてしまいそうになりますが、メディナを離れモロッコ人の生活エリアに出ると英語を話せる人はほとんどいなくなります。
市内タクシーに至っては、ほとんどの人が英語を話せないでしょう。
ラバト、カサブランカになると、英語を話せる人の割合が増えますが、それでも多いとは言えません。
タンジェなどスペインが近い場所になると、観光地でも英語が怪しくなり、スペイン語の方が好まれます。
日本人が”一番の外国語は英語”と考えるように、モロッコ人は”一番の外国語はフランス語”と考えています。
そのため外国人を見ると、フランス語で話しかけてきます。
モロッコ人がフランス語で話かけてきた場合、ほとんどの場合、その人は英語を話せないと思っていいと思います。
旅をするときの注意
- 観光地以外では英語は通じないと思って行動しましょう。
- モロッコには、フランス人も多く訪れます。
そのため、フランス語での対応のみの現地ツアーも多くあります。
フランス語では困る場合、ツアー会社を選ぶ際に気をつけましょう。 - グーグルでアラビア語翻訳をしてモロッコ人に見せたとしても、ダリジャではなくフスハーで翻訳されるため、モロッコ人が理解できない場合が多くあります。フランス語翻訳した方が通じる場合があります。
また、モロッコの識字率は高くはありません。文字をみんなが読めるとは思わないようにしましょう。