観光への打撃必至!モロッコの砂漠が閉鎖される!?
モロッコの最大といっても過言ではない観光資源である砂漠のキャンプの閉鎖が始まっているというニュースが流れました。
政府がモロッコの砂漠キャンプの閉鎖を開始
モロッコ政府は、メルズーガの町から40キロの位置にあるサハラのシェビ砂丘での砂漠キャンプを解体するとしました。
Morocco World Newsによれば、地方自治体はメルズーガ地域の観光キャンプを解体するための労働者を雇ったとされます。
政府は先週末におよそ12のキャンプを撤去したと伝えられており、残ったキャンプについては、退去するように伝えたと言われています。
砂漠には、無許可で運営しているキャンプも多くありますが、今回の撤去は、認可、無認可関係なく行われているようです。
あるラグジュアリーキャンプは、いつなのか、なぜなのかの詳細の情報なく、閉鎖しなければならないという通知を受けたといいます。このキャンプはすでに、2020年末までの予約を受けているそうです。
また、このラグジュアリーキャンプのオーナーは、このキャンプはきちんと認可を受けており、毎月モロッコ政府に高額な税金を払っているといいます。
砂漠のキャンプが閉鎖された場合に最も危険にさらされるのは、メルズーガで暮らす地元の人々です。
毎年何千人もの観光客がサハラ砂漠を体験し、地元の雇用を創出しています。
また地元の人だけでなく、各都市からメルズーガへ観光客を送っているツアー会社やそれに属するドライバーも大打撃を受けることは間違いありません。
砂漠が閉鎖される理由
政府はメディアやキャンプの所有者に対し公式の回答をしていませんが、砂漠が閉鎖される理由として、廃棄物や下水処理、水の使用に関しての問題があると考えられています。
地元民からは大きな反発が起こる
砂漠のキャンプの撤去は、メルズーガの地元住民から大きな反発を受けました。
2019年3月11日月曜日、何百人もの地元住民がデモを敢行。
「不当な否定的決定には反対する」、「砂漠観光キャンプの合法化と組織化のための対話をしよう」という旗を掲げ抗議しました。
最近では砂漠の中にお湯が出るシャワーや水洗便所が設置されるなど、観光客にとっては過ごしやすくなっている砂漠キャンプ。
都市の下水でさえ不安なモロッコにおいて、砂漠でそのような施設を設置して大丈夫なのだろうか?と思っていましたが、やはり、何かしらの問題は起きているようです。
サマータイム廃止もそうでしたが、いつでも決定が急で、国民に知らされることなくさまざまなことを断行するモロッコ政府。
日本のように、いつまでも検討、検討で進まないのもなんですが、サマータイム以上に、モロッコの雇用が関係してくる今回の件。
きちんと地元の人やメルズーガの観光に携わっている人々と話し合い、妥協点を見つけてほしいものです。
そして、モロッコを訪れる人々が、あの素晴らしい砂漠を味わえなくなることは避けたいものです。
なお、KarimTransportが提携している砂漠キャンプは平常通り運営しています。