水、牛乳、ガソリン…モロッコで不買運動

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4月20日から特定メーカーに関しての不買運動がモロッコ全土で起こりました。

対象は、モロッコの水といえばこのメーカーと言えるSidi Ali、乳製品のCentrale Danone、そして、「ここのガソリンは水だよ!質が悪い!」とモロッコ人に言われてしまうガソリンのAfriquia Gaz。

いずれも他の会社の水や牛乳、ガソリンよりも高い価格かつモロッコでの市場シェアが高い企業です。

不買運動のきっかけ

ハヌート(モロッコのコンビニのような店)の店主が、「同じ水なのにSidi Aliの価格が高い、うちでは売るのを止める」とSNSに投稿したことが始まりでした。

普段から、王族関係などの企業やそれらに付随する企業のみが優遇されていることをよく思っていないモロッコ国民の間でそのSNSは一気に広まり、不買運動はあっという間に拡大しました。

我が家でも夫が決してそれらのメーカーの物を買おうとしなくなりました。

 

各企業の売上高は大幅ダウン

Sidi Aliの子会社として知られるOulmes Mineral Waterは、2017年上半期の純利益と比較し2018年上半期の純利益が87%減に止まったと発表しました。

Centrale Danoneは2017年の同期間の純利益と比較して、2018年上半期に1億1500万ドルの純損失を計上しました。

これにより800人以上の従業員の解雇が強いられ、1リットルの牛乳の価格をMAD 7からMAD 6.40に引き下げました。

一方、Afriquia Gazは上場していないため財務データを公開しておらず、売上が下がっているかは確認できていません。

 

これからの動き

日本では、しばらくするとなあなあになって不買運動も何処へやら、という感じになってしまいますが(そもそもこういった理由では不買運動すら起こらないでしょう)、その点、モロッコでは普段からの不満に加えモロッコ人の頑固さがありますので、企業側が妥協しないかぎりしばらくこの状況は続くと思われます。

でも結局、直接被害にあってしまうのは薄給で働いていると思われる従業員。

なんだかやるせないです。

 

参考:Morocco World News

 

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