[続報]モロッコで起こってしまった残忍な観光客斬首事件

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ツイッターで流れたムービーの一部

北欧から観光で訪れていたデンマークとノルウェーの女性2人が、マラケシュに近いトゥブカル山近くで首を切られた姿で殺害されている事件が明るみになってから、モロッコでは、この事件について連日、報道されています。
またモロッコ人の間では、深い悲しみと怒りが広がっています。

続報1 ツイッターに流れたビデオの信憑性について

容疑者たちが逮捕された後、ツイッターに4人の容疑者がISISのリーダーに忠誠を誓うムービーが流れました。
モロッコの中央司法調査局(BCIJ)は、忠誠を誓う第2のビデオに登場した4人の男性が、殺人容疑者として逮捕された同じ男性だと結論づけました。また、このビデオが殺害の前週に撮影されたことが明らかにされました。

続報2 遺体の受け渡しが完了

犠牲者2人の遺体は、12月21日金曜日の朝、デンマーク大使館とノルウェー大使館に引き渡されたそうです。

殺害されたデンマークからの観光客の女性はノルウェーの旅行ガイドになるために勉強し、今回、北アフリカで最高峰のトゥブカル山を訪れることを決めたそうです。ノルウェーからの観光客の女性とはノルウェーの同じ大学で勉強している友人でした。

続報3 処刑を求める署名が開始される

何人かのモロッコ人によって、今回の容疑者に対し、死刑を求める署名がChange.orgにて開始されました。
申立てを開始したイリアス・エル・コライチ氏は、「モロッコ人として、モロッコ刑法393、399条の適用を要請する」としています。
第392条と第393条には、殺人や拷問、野蛮な犯罪を行った者に対しては、死刑が処せられるべき旨が記されています。
モロッコでは死刑は廃止されていませんが、1993年以来執行されていません。

モロッコ人の間では、犯人は同じ苦しみを味わうべきであり、死刑が執行される際は被害者が殺されたのと同じ方法で行われるべきだ、という声が上がっています。

続報4 さらに9人が逮捕される

容疑者4人が逮捕された後、BCIJはこの殺人事件に関与したとして、さらに容疑者9人をタンジェ 、マラケシュ、カサブランカを含む全国各地にて、逮捕しました。

続報5 リゾートを犠牲者の名前を冠した名前に

マラケシュ・サフィ事務所は、イムリルの「Chamharouch」というリゾートの名前を「Louisa and Maren Resort」に変更するよう当局に要請しました。

事務局長は、これにより、このような残虐行為はモロッコではまれであること、被害者の魂を尊重すること、私たちの間に憎しみの場所は存在しないということを示したい、としています。

続報6 追悼の儀式が行われる

12月22日土曜日、ラバトにて、ノルウェーとデンマークの大使館の前に大勢のモロッコ人が集まり、犠牲者に哀悼の意を示し、テロへの反対を唱えました。

 

2011年にマラケシュのジャマエルフナ広場でテロがあって以来、BCIJの精力的な働きによって、モロッコではテロリスト分子を犯行が起こる前に捕まえ、成功をおさめてきました。
これは、ISISが繰り返しモロッコでのテロに失敗したにもかかわらず、モロッコを標的にし続けた理由のひとつとも言われています。

今回の事件は、モロッコの安全に対する評判に打撃を与えた上に、モロッコの観光産業に損害を与える可能性があります。
それゆえ、ISISにとって、今回のテロが”勝利の象徴”となってしまう可能性があるともしています。

新たに、このような悲しい事件が起こらないことを祈らずにはいられません。

 

MOROCCO WORLD NEWS  より要約・加筆しました。

 

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