観光客斬首事件続報とモロッコでのテロの可能性
ISISの指示での犯行でないことが判明
殺害方法がISISのやり方に酷似していたこと、容疑者たちが逮捕された後、ツイッターに4人の容疑者がISISのリーダーに忠誠を誓うムービーが流れたことによりISISによる犯行が疑われていましたが、ISISとの調整なしに容疑者たちが単独で殺害に至ったことがわかりました。
逮捕されたうち1人は若者にISIS参加を呼びかけていたとして2013年にも逮捕されていたことがわかっています。
モロッコでのテロの脅威
「2018 terrorism index」によれば、モロッコは対象138国の中で日本やヨーロッパ諸国よりテロの脅威が少ない国として、下から数えた方が早い132位でした(日本は67位)。
今回もISISによる攻撃ではなかったことがわかったわけですが、モロッコには残念ながら、まだまだ危険分子が存在していることは否めない状況です。
12月24日には、北欧旅行者の殺人事件の関与とは別に、モロッコの中央司法調査局(BCIJ)がテロ関与の疑いのある人物5名をタンジェにて逮捕したことが発表されました。
今回の事件以前にも、モロッコではBCIJによるテロ分子と考えられる人物の逮捕が頻繁に行われています。
そういった意味では、BCIJの活躍によりテロを未然に防いでるとも言えます。
テロはいつどこで起こるかわからず、テロの脅威はモロッコに限ったことではありませんが、今回の事件で、”モロッコはテロが起こる国”という印象がついてしまったことは否めません。
先日、北欧からの観光客を殺害した容疑者による殺害状況の再現が警察と共に行われました。
写真の印象とは異なり、容疑者がまだ青年になったばかりのような若さに非常に驚きました。
今回の容疑者は全員、正式な仕事をもっておらず「教育水準が低い」とも言われています。
貧富の差が激しく、学校に通えない子どももまだまだたくさんいるモロッコ。
いろいろと根深い問題が残っています。