モロッコの世界遺産は9つ!どこにある?どんな遺産?登録年順に紹介

12/10/2018エリア情報

モロッコの世界遺産

2024年時点でモロッコには9つの世界遺産があります。

世界遺産の国別登録数ランキングでは35位。アフリカ大陸の中では南アフリカに次いで2位の数となっています(エチオピアが同立2位)。

世界遺産には「文化遺産」「自然遺産」「複合遺産」の大きく分けて3つのカテゴリーがありますが、モロッコにある世界遺産はすべて「文化遺産」です。

モロッコの世界遺産を登録年順にみてみましょう。

フェズ旧市街

1981年登録
文化遺産

モロッコ最初のイスラム王朝であるイドリス朝の都となった世界最大の旧市街(メディナ)。

網目のように延びる細い路地は「迷路」にも例えられています。実際、初めて足を踏み入れてひとりでメディナを歩きまわるのは不可能でしょう。

<主な構成要素>
ブー・ジュルード門
旧市街の路地とアーチ
タンネリ
ブー・イナーニーヤ・マドラサ
アッタリーン・マドラサ
カラウィーン・モスク
ザーウィア・ムーレイ・イドリースの入り口
フンドゥク・ネジャリンの内部
マリーン朝王族の墓地
など

マラケシュ旧市街

1985年登録
文化遺産

11世紀にアル・ムラービト朝によって王都として建設されて以降、17世紀まで政治、文化の中心だったマラケシュ旧市街。大道芸人が集うジャマ・エル・フナ広場を中心に広がるモロッコ最大のスークを擁します。

<主な構成要素>
クトゥビア・モスク
エル・バディ宮殿跡
ベン・ユーセフ新学校
サアド朝の墳墓郡
など

アラビア語で死人の集会場を意味するジャマ・エル・フナ広場は、かつて公開処刑場として使われていたとされ、2009年9月に無形文化遺産として登録されています。

アイット・ベン・ハッドゥの集落(クサール)

1987年登録
文化遺産

ワルザザート県に位置するモロッコ南部の典型的な伝統建築様式の集落。

ワルザザード近郊には7世紀にアラブ人から逃れたベルベル人がカスバ(城砦)を築いて住居を構えたとされる集落が多くあり、それらが広がる道のりは「カスバ街道」と呼ばれます。

その中で、アイット・ベン・ハッドゥはベルベル人の一部であるハッドゥ族が築き、代表的なクサール(カスバ化した村)とされています。

映画『アラビアのロレンス』、『グラディエーター』『シェリタリング・スカイ』のロケ地としても有名です。

古都メクネス

1997年登録
文化遺産

11世紀にアル・ムラービト朝によって軍事施設として建設され、その後17世紀〜18世紀にアラウイー朝のムーライ・イスマイルが王都と定めました。
17世紀マグレブ のイスラム様式とヨーロッパ様式が組合わされています。

王都の入り口にあたるマンスール門、ムーライ・イスマイル廟はイスラム建築の最高傑作のひとつと言われています。

ヴォルビリス古代遺跡

1997年登録
文化遺産

モロッコ有数のローマ遺跡。
紀元前1世紀から約2世紀わたってローマ帝国の支配に置かれた時代の遺跡群です。

<主な構成要素>
バシリカ
公衆浴場
ユピテル神殿
The Capitol
カラカラ帝の凱旋門
モザイク画
オイルの圧搾施設
穀物庫

テトゥアン旧市街

1997年登録
文化遺産

8世紀に始まるモロッコのイスラム期、モロッコとアンダルシアを結ぶ要衝として重要な役割を果たした都市。レコンキスタの後、スペインを追われた難民によって再建され、そのため建築様式や芸術作品にアンダルシア文化の影響が強く見られます。

現在のメディナは15世紀にイベリア半島から逃れてきたイスラム教徒とユダヤ教徒によって造られたと言われています。

エッサウイラ旧市街

2001年登録
文化遺産

15世紀にポルトガル人に発見され、18世紀末に当時のヨーロッパの軍事建築様式に従って建設された要塞都市。

マザガン(アル・ジャディーダ)のポルトガル都市

2004年登録
文化遺産

16世紀に入植したポルトガル人によって建設された城塞に囲まれた旧市街。

ルネッサンスの軍事建築様式と16世紀初期のポルトガル・マヌエル様式の建造物(アソンプション教会,貯水槽)が特徴。

近代的首都と歴史的都市をあわせもつ遺産ラバト

2004年登録
文化遺産

モロッコの現在の首都ラバト。

20世紀前半のフランス保護領時代に計画的に造られた都市です。

20世紀のヨーロッパ的都市理念を反映した新市街と12世紀から17世紀のイスラム王朝時代の建物も残る旧市街からなり、新旧が調和した町として世界遺産に登録されました。

世界遺産の位置

モロッコ世界遺産暫定一覧表

2018年7月現在、モロッコがユネスコ世界遺産センターへ提出している暫定一覧です。

暫定一覧表の中から毎年2件まで「世界遺産一覧表」への記載を推薦できることになっています。
※(括弧内)は「世界遺産一覧表」への記載年

  • ムーレイ・イドリス・ゼルフーン(1995)
  • タザと大モスク(1995)
  • ティンメルのモスク(1995)
  • リクサスの街(1995)
  • エル・グール(1995)
  • タフォラルトの洞窟(1995)
  • タラセムタンヌ自然公園(1998)
  • アジガル竜血樹の生息地(1998)
  • フニフィスの干潟(1998)
  • ダフラ国立公園(1998) ※「西サハラ」地域内
  • フィギグのオアシス(2011)
  • カサブランカ:20世紀の都市,影響の交差路(2013)
  • ティフメールのオアシス群,ウェッド・ヌンのプレサハラ地域(2016)

これから世界遺産になるかもしれない場所として、今からみておくのも楽しそうですね。

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