住民税、国民健康保険料、国民年金…海外へ移住する際に必要な手続き一覧
海外に一時的にでも移住する場合に必要な手続きについてまとめました。
もちろん、モロッコに移住する際にも必要ですよ！
住民票の移動
国外への転出手続きをします。
基本、国内で異なる市区町村に住居を移転した際と同じ手続きです。
出国予定日の14日前頃から受け付けられます。
マイナンバーカードの返納
「マイナンバーカード（個人番号カード）」または「通知カード」を市区町村の役所窓口に返納します。
カード自体は失効しますが、マイナンバー（個人番号）が変更になることはありません。
再度、日本に帰国した際、再度、「マイナンバーカード（個人番号カード）」または「通知カード」を発行した際も同じ番号になります。
印鑑登録証の返却または廃棄
転出日をもって喪失となります。
「印鑑登録証」は返却するか破棄します。
国民健康保険または後期高齢者医療制度からの脱退
転出日の翌日で資格は喪失となります。
転出日の翌日で資格喪失となるので、例えば、出国日の２週間前に転出手続きをした場合でも、その翌日まで健康保険証は利用できます。
資格喪失後、保険証は返却します（送付でも対応可）。
保険料の納付について
保険料は月単位で計算され、月の途中で脱退をしても日割計算されません。
- 資格を取得した月は加入期間が一日だけであっても１ヶ月分の保険料を納めます。
- 資格を喪失した月は保険料を納める必要はありません。
たとえば、12月2日を転出日とした場合は11月分まで支払わなければなりませんが、11月28日を転出日とした場合は、10月分までの支払となります。転出日によっては、1ヵ月分多く保険料を支払うことになります。
また、保険料は基本、１年分の保険料を均等割されているので、前月分の支払いが終了していても前月分まで全て支払い終わっているわけではありません。清算が必要です。
市区町村の役所窓口にて清算してくれます。
なお、国民年金と違い、住民票がその地区にないかぎり加入することはできません。
国民年金加入の選択
転出日の翌日で資格が喪失されます。
が、国民健康保険と異なり、任意加入ができます。
第１号被保険者の場合、日本に住民登録がない期間は支払っていなくても未納期間にはなりませんが、支払わない期間分は当然のことながら受給額が減額されます。
減額を避けたい場合は、任意加入が必要です。
乳・子医療資格証の返却または廃棄
国民健康保険と同じく転出日の翌日で資格は喪失となります。
「乳・子医療資格証」は資格喪失後、返却または廃棄します。
住民税の手続き
住民税は1月1日現在に住所のある市区町村で前年分の所得に対し課税されます。
1月1日に日本に住所があった場合は、前年分の住民税を納める必要があります。
6月上旬から中旬にかけて送付される納付書に従い、前年度分の住民税を支払います。
たとえば、
<2018年5月1日に出国する転出届けを提出し、その後海外に住居をかまえる場合>
2018年1月1日には日本に住民票があるので、6月上旬から中旬にかけて送付される2017年分の住民税納付書分の支払いが発生します。
これは、6月時点で日本に住所がなくても支払う義務があります。
日本におらず、納税手続きができない場合は、家族などを納税管理人として市区町村の税務課などに申告し、代理で納税してもらわなければなりません。
この例の場合、2019年1月1日には日本に住民票がないことになるので、2018年分の住民税は発生しません。
在外選挙制度の登録
海外でも投票するには、在外選挙人名簿への登録が必要です。
＜国外転出前に申請する方法＞
1.「在外選挙人名簿登録申請書・申出書」を市区町村の窓口へ提出
申請時は本人確認書類（旅券、運転免許証など）が必要です。
2.外国に居住後、在留届を提出
3.国外の住所が確認されると、名簿に登録
4.選挙の際は「在外選挙人証」をもって投票へいく
「在外選挙人証」をもっていれば、一時帰国の際も国内で投票ができます。
＜国外転出後に申請する場合＞
1.「在外選挙人名簿登録申請書・申出書」を居住する住所を管轄する日本大使館または総領事館へ提出
2.「在外選挙人証」の受領
3.在外公館、または郵送で投票
今までは在外公館での申請に限られていたので、とても便利になりました！
国外への転出日によって国民健康保険料が、住民票を抜く日によって住民税の支払いが変わってきます。
１日変わるだけで支払わなければならない額が大きく変わることも。
慎重に転出する日は選ぶことをおすすめします。
※2018年11月現在の情報です。
※各自治体で異なる場合があります。必ず、居住する自治体で確認ください。
