[実録レポート]突然の冬時間廃止に伴うモロッコでの混乱
2018年サマータイム(夏時間)終了の2日前、いきなりモロッコでサマータイム終了を取りやめるというお知らせが出ました。
つまり今後、モロッコでは夏時間が通年時間となり、冬時間が廃止となりました。
日本との時差は通年8時間となります。
しかし、この突然の決定で大丈夫なのだろうか…。
と懸念しておりましたが、やはり至るところで弊害がありました。
飛行機の時間の混乱
この決定があってすぐに予約しているRyan Airから出発時間変更のお知らせがきました。
1時間出発が遅くなるとの連絡です。
LCCなので安いだけに時間変更が起こってしまったのかな、と思っていましたが、冷静に考えればサマータイム時間に合わせての時間変更だったことがわかりました。
しかし、他のAir Arabiaなどのエアラインからは特にお知らせがきていないようです。
お知らせはきていないものの、Air Arabiaでモロッコ国内を移動(例えばマラケシューフェズなど)でも夏時間での運航になっているようです。
実際に移動する人は大困惑しそうです。
スマートフォンの時計が冬時間に
サマータイムが終了する予定だったのは10月28日午前3時。
本来なら29日の朝に目覚めると冬時間で1日がスタートするはずでした。
29日朝起きてスマートフォンの時計を見ると、いつもより1時間早く目覚めていました。
「今日は早起きしてしまったな」
と思って、枕元の100円ショップで買った置き時計をみるとあれ、iphoneの時計より1時間進んでいます。
「100円ショップで購入しただけに、もう壊れたのか。」
と一瞬思いましたが、
「こんなにきれいに1時間もズレるものだろうか」
とiphoneで日本との時差を確認。
案の定、スマートフォンでは日本との時差が8時間ではなく9時間になっていました。
つまり、スマートフォンの時計では冬時間設定に変わってしまったことになります。
夏時間通年採用のお知らせが出て1週間が経っていますが、未だスマートフォンの時計では冬時間設定となっています。
スマートフォンの時計を自動的にその国の時間に合わせるようにしている人は注意が必要です。
天気予報も冬時間
2つの天気予報アプリをスマートフォンに入れていますが、このアプリも冬時間表示。
1時間ごとの天気予報が冬時間での表示となっており、日の出時間、日没時間も冬時間で表示されています。
砂漠で日の出、日没を見ようと考えている方は時間に注意が必要です。
これからの懸念
サマータイム時期にラマダンがある際は、ラマダン時期のみサマータイムが廃止になっていたモロッコ。
しかし、通年夏時間が導入されたということは、ラマダン時期もサマータイムでの運用になることが予想されます。
となると、ラマダン終了時間が1時間遅くなることに…。
ラマダンはイスラム暦で行われるため、西洋暦に合わせるとラマダン時期は毎年10日ほど前倒されます。
それゆえ、最も日没時間が遅い夏でのラマダンが終わり、これからは年々日没時間が早くなるところだったのに、この決定のせいで一気に1時間ラマダン終了時間が遅くなることになりました。
ラマダン時期だけ冬時間に戻すのでしょうか…。
サマータイムで動くと夏は明るいうちから寝る用意をしなければならず、冬は暗いうちに起きなければならないので、個人的には冬時間に統一して欲しかったです。
いずれにせよ、スマートフォンの時計は早く夏時間設定になってほしいものです。
※11月2日にスマートフォンの時間も夏時間に設定されました。時計の更新が必要な場合があります。