モロッコの新型コロナウイルスに関して知っておきたい情報まとめ
モロッコでは2020年3月2日にイタリアから帰国したモロッコ人男性が新型コロナウイルス(2019-nCOV)に感染していることがわかり、モロッコ初の感染者として確認されました。
それによりモロッコにおける状況にも変化がおきています。
モロッコを旅行される予定の方は、下記についてあらかじめご認識ください。
なお、3月3日時点で、感染が確認されたのは検査対象者となった29名中1名となっており、感染者は直ちにカサブランカのムーレイ・ユセフ病院に収容され、同病院の隔離室で経過観察を受けています。
またこの感染者は、乗組員を含む104人と接触し、帰宅後、家族と接したとされています。
彼がモロッコで接触してきた人々のほとんどは、カサブランカとエルジャディダにいるとのことですが、そのうちの何人かは、ワルザザートなどの他の地域に旅行したとのこと。
ただし、すべての人々が特定されており、すべての人がウイルスの症状を示していないとのことです。
2020年3月20日現在モロッコは感染者が増加の一途を辿っています。
モロッコの最新の感染者数についてはこちらでご確認ください。
モロッコへの旅行者が知っておきたいこと
検疫質問票の記入
※6月25日より、一部国内線の運航が開始されました。国際線は停止中です。
※国内線・国際線はすべて停止され、空港も全閉鎖となります。
モロッコの空港において、全ての入国者は検疫質問票の記入を求められています。
●検疫質問票の主な内容
・中国への直近14日以内渡航歴
・発熱(38℃以上)の有無
・新型コロナウイルス感染者または感染者と疑われる者との接触の有無
・新型コロナウイルス感染の確認事例のある病院または研究所での勤務または滞在の有無
●同質問票にはモロッコの連絡先を記入
検疫の強化
※6月25日より、一部国内線の運航が開始されました。国際線は停止中です。
※国内線・国際線はすべて停止され、空港も全閉鎖となります。
検疫質問票記入に加え、
・新型コロナウイルスの疑いがある乗客の隔離
・頭痛・下痢・嘔吐がある乗客の搭乗員によるチェック
・直行便または乗り継ぎ便で中国から到着する全ての搭乗客に対しての赤外線カメラによる監視システムでの検査
などがあわせて行われています。
2月27日の時点では、モロッコ保健省は、港・空港及び陸上入国地点において、主に中国、韓国、イタリアといった感染拡大国からの入国者に対し検疫を強化するとしていましたが、WHOが韓国とイタリア、イラン、日本の状況には特に懸念があると指摘したことにより、日本からの入国者への検疫が強化され、場合によっては渡航制限が行われる可能性があります。
また、中国、イタリア、韓国などを経由してモロッコへ入国した場合には、検疫が強化される可能性が高くなっています。
3月3日現在モロッコ日本大使館からの情報では、モロッコのカサブランカ空港での入国にあたり、特にアジア系旅行者が検温を求められる場合があるとのこと。検温の結果、発熱が確認されなければ自身で名前を記入した用紙に検温済であることを証明するスタンプを押してもらい、当該用紙を空港関係者に提出することで入国が可能になるとのことです。
イベントの中止
モロッコ農業省は、2020年4月14日から19日までメクネスで予定されていた国際農業見本市(SIAM)の中止を発表しています。
国際柔道連盟は2020年3月6日から8日までラバトで開催予定だった柔道のグランプリ大会を中止を発表しました。
今後も、モロッコ国内で予定されているスポーツ・文化イベントの延期、大規模集会の中止などが行われる可能性があるとのことです。
3月9日更新情報 : 3月中は、会議、フォーラム、スポーツイベント、外国人が参加するすべてのイベントが禁止される新たな規則が施行されたと報じられました。この規則は、原則として狭い場所に千人以上が参加するすべての活動に適用されるとのことです。
3月14日更新情報 : モロッコ内務省は1000人以上が参加する活動から、通知があるまで50人以上の集会をすべて禁止することに変更しました。図書館、劇場、映画館、職業訓練センターなどが含まれ、これにモスクでのお祈りが含まれるかは不明です。
3月16日更新情報 : カフェ・レストラン・モスクも閉鎖されることが決定されました。
感染が確認されている国への渡航制限の可能性
※6月25日より、一部国内線の運航が開始されました。国際線は停止中です。
※国内線・国際線はすべて停止され、空港も全閉鎖となります。
モロッコ保健省は新型コロナウイルス流行地域への渡航者に対し、不要な渡航を延期するよう求めています。
これらに伴い、各エアラインも運休する可能性も出てきます。
出国前に、搭乗予定のエアラインの運行状況、モロッコの入国状況についてご確認ください。
<国際線停止までの流れ>
1月30日 : カサブランカー北京間のフライト停止。
3月9日更新情報 : Royal Air Marocは、3月8日から4月上旬までミラノ便及びヴェネツィア便の一時的な運航停止を決定しました。
3月10日更新情報:Royal Air Marocは、当面の間、イタリアへのすべてのフライトを運行停止すると発表しました。
3月13日更新情報 : モロッコとアルジェリア、スペイン、フランス、イタリアとを結ぶフライトが当面の間、運行停止されます。海上からの入国も対象となります。
3月14日更新情報 : モロッコとドイツ、オランダ、ベルギー、ポルトガルとを結ぶフライトが当面の間、運行停止されます。これにより、モロッコがモロッコ発着便を停止している国は、中国、アルジェリア、スペイン、フランス、イタリア、ドイツ、オランダ、ベルギー、ポルトガルの9カ国となりました。
3月14日更新情報2 : モロッコとオーストリア、デンマーク、ギリシャ、スイス、スウェーデン、ノルウェー、トルコ、レバノン、エジプト、バーレーン、アラブ首長国連邦、オマーン、ヨルダン、チュニジア、セネガル、モーリタニア、ニジェール、マリ、チャド、カナダ、ブラジル間の航空便の運航停止が追加されました。
3月15日更新情報 : モロッコ政府は3月15日、通知があるまですべての国際航空路を一時停止することを決定しました。
モロッコにおけるアジア人に対する差別
モロッコでは差別に対する意識が非常に低く、アジア人を見ると、中国人、日本人問わず「シノウィーヤ(中国人)」と差別をしていることを意識していない状態でせせら笑います(特にこどもが)。
コロナウイルスの流行により、アジア人に対しておもしろおかしく対応するモロッコ人が多くでてくる可能性があります。
2月には、フェズの中華料理店で中国人が咳をしていたところをコロナウイルスであるとソーシャルメディアにて共有した女性が逮捕されました。
モロッコの警察は、その後も偽ニュースに対しては強い態度を示しており、偽ニュースを流したことによる逮捕者が出ていますが、モロッコ人の民度としてはコロナウイルスをおもしろおかしく騒ぎ立てるくらいの人が多いと思っておいた方がいいかもしれません。
現在モロッコ・フェズで生活している中では、コロナウイルスの危険を感じることもなく、コロナウイルスによる差別を受けているわけでもありませんが、マラケシュやシェフシャウエンなど一部地域では、「コロナ」と日本人に対して言うモロッコ人が出てきているようです。
差別はひどくなってきており、アジア人、ヨーロッパ人を見ると口元を塞ぐ、「コロナ」というのが当たり前になってきています。
現地ホテル・交通・現地ツアーについて
※6月25日より、一定の条件下のもと、交通、ホテルの営業が開始されました。
ホテルは休業、基本国内の移動も禁止されています。
3月21日更新情報:3月21日土曜日の深夜から、順次、都市間を移動する民間および公共の輸送手段の運行を禁止することを決定しました。
3月24日0時以降は、国内線・バス・鉄道(一部区間を除く)すべて運行停止となります。
現地ホテルは通常通り、国内鉄道、バスも通常通り運行されています。
砂漠ツアーなどの現地ツアーも通常通り催行されています。
主なモロッコ発着エアラインの新型コロナウイルスへの対応状況
3月15日モロッコ政府は、通知があるまですべての国際航空路を一時停止することを決定しました。
3月21日には、国内線も全停止。
なお、各エアラインとも、条件により無料でのキャンセルや日程変更などに対応しています。
詳細は各エアラインのサイトをご覧ください。
モロッコからヨーロッパなどに行く場合に利用されることの多い航空会社
3月15日モロッコ政府は、通知があるまですべての国際航空路を一時停止することを決定しました。
なお、モロッコは国の決定から対応開始までが非常に早い国です。
モロッコ国の対応については、随時ご確認ください。